睡眠の質を左右するのは寝具ですが、寝具の中でもマットレスの重要性が高いといえます。
眠りを良くして睡眠の質を向上させたいのであれば、マットレスの種類の違いを理解して、ポイントを踏まえた選び方で選ぶことをおすすめします。
種類は大きく分けるとウレタン系とスプリング系、ファイバー系とラテックス系に分けられます。
ウレタン系は更に低反発と高反発に分けられ、前者は身体の形に合わせて変形すること、後者は沈み込みにくいという特徴があります。
スプリング系はボンネルコイルとポケットコイルの2種類が基本で、前者は複数のコイルが面を形成しており、後者はコイルが独立しているのが決定的な違いです。
ファイバー系は繊維状に加工された樹脂が網目状になっていて、適度な反発力を発揮するのが特徴です。
スプリング系は通気性が優れていますが、この点はファイバー系も共通します。
ラテックス系は名前のようにゴム素材でできており、反発力でいえばウレタン系の低反発と高反発の中間となります。
ウレタン系のメリットは冬でも保温性が保たれるので温かいこと、デメリットは夏になると汗で蒸れやすくなることです。
スプリング系のボンネルコイルは、寝返りが打ちやすいので沈み込みが苦手な人に向いています。
ただし、面で体重を支えるので横揺れが若干大きいです。
ポケットコイルはコイルが独立していることから、横揺れは小さく耐圧分散性も高いです。
しかし寝返りの打ちやすさはボンネルコイルに軍配が上がります。
ファイバー系は他の種類のマットレスと違って丸洗いできること、清潔に保てるメリットが大きいです。
通気性に関しては良過ぎるくらいなので、冬は何らかの対策をしないと寒くて眠れないのがデメリットです。
ラテックス系はゴムの特性上、通気性が殆どないことから表面に穴が開けられているのが普通です。
とはいえ、通気性が良い種類と比べるとかなり差は大きいので、汗かきの人や夏の暑さが苦手な人には不向きでしょう。
強みといえるのは耐久性の高さで、特に天然ラテックス素材を採用している製品は、湿気で加水分解するウレタンや錆びる恐れのあるスプリング系よりも一般的に長持ちです。
このように、マットレスと一口にいっても種類によって特徴やメリット、デメリットは様々ということが分かります。
これらの違いから見えてくるマットレス選びのポイントは、素材や構造の特性を理解して、自分が求める寝心地の良いものを絞り込み選択することです。
ウレタン系は、同じ低反発同士や高反発同士でも、メーカーが違えば沈み込みや反発力も違ってきます。
つまり、低反発ならどれも同じというわけではないので、相対的に比較して自分の好みを追求したり、選ぶ必要があるといえるでしょう。
良質な睡眠には、集中して眠れることが大事ですから、横揺れは限りなく小さいのが望ましいです。
スプリング系を検討するならポケットコイルの方が優位ですが、今度は反発力だったりきしみ音を確認する必要が出てきます。
寝返りの度に横揺れしたり、きしみ音が出ると睡眠の質は低下してしまうので、必ずお店に足を運んで実際に試して確認したいところです。
ファイバー系は面ではなく線で体重を支えるようなイメージなので、使用によるいわゆるヘタリが懸念材料となります。
ヘタリはウレタン系にもありますし、程度の差はあれスプリング系も例外ではないです。
ラテックス系は変形しにくくヘタリにくいので、気に入った寝心地のものを長く愛用し続けたい場合に適しています。
結局のところ、どのタイプにも一長一短がありますし、定番の人気商品であっても自分の好みに合うとは限らないです。
だからこそお試しが不可欠ですし、肩こりや腰痛に悩まされている人は特に、しっかりと確認して選ぶことが大切です。
高額なほど睡眠の質が向上するという補償はありませんが、なるべくレンタルして寝心地を確かめたり、返品保証がつく商品を選ぶのが賢明です。